新治里山公園

新治の特性を生かし、持続可能な社会のさきがけとなる里山公園を目指して

横浜の北部・緑区新治地区には貴重な里山空間が残されています。
地元農家の方々が連綿と耕し、手入れされてきた景観と、横浜市内ではほかに類を見ないほど生き物の豊かさにあふれている自然があります。数多くの方が訪れるだけではなく、森や川、谷戸田を保全する活動に取り組む市民団体がそれぞれにある場所です。

   活動団体について 詳しくはこちら

 

新治里山公園概要

都市計画決定:平成16年12月
計画面積:15.3ha
公園種別:都市公園

設置目的
1)新治の水緑環境を守り、次世代へ引き継ぐため、現状の里山を形づくる水・緑環境資源の保全と育成を目指します。
2)市民が里山を楽しみ体験し、学び、里山を舞台とした交流を深める場をつくります。

これまでの経緯 

平成13年:この地域に古くからお住まいになっていた奥津家の方々から、家屋敷と緑地が横浜市へ寄贈されました。
平成15年:新治地区の特色を活かした公園の計画づくり開始。旧奥津邸活用検討会議の開催。土日祝日の調査開館開始。
平成18年:新治里山公園整備計画検討会の開催。公園整備の目的や方針決定。
平成19年:新治里山公園の拠点施設一体の名称が「にいはる里山交流センター」となる。
平成21年:新治里山公園 第1期開園(旧奥津邸エリア 面積:8,971㎡)
平成24年:新治里山公園 第2期開園(旭谷戸広場一体 面積:約6,400㎡)

広場や全天候型施設「つどいの家」が造られ、より多くの方に里山文化を楽しみ、学ぶことができるようになりました。また、管理事務所もつくられ、新治市民の森等の案内とともに、市内の里山に関する情報発信も行われています。

各施設案内

旧奥津邸

奥津家は江戸時代初め(17世紀初頭)にはこの地に入植していたとされる草分け5軒の農家の一つです。当時の様子は残念ながらわかっていませんが、数回の立て替えを経て19世紀前半には、現在の様子に近い屋敷構えが形作られたと考えられます。

主屋

構造:木造二階建て 屋根:寄棟銅板葺き(よせむねどういたぶき)
外壁・腰壁:漆喰塗り(しっくいぬり)、下見板張り(したみいたばり)
建築面積:236.00m²
延床面積:314.39m²
車いすのまま主屋内に入ることができます

平成6年に建てられた、屋根の形や土間をもつ間取りに古い農家の面影を残す民 家造り。太い松の曲がり梁(はり)や、欅の大黒柱、幅の広い床板、木製の建具な ど、国産の銘木を贅沢に使って建てられています。昔ながらの木造建築の作り方で 釘を使わずに継手(つぎて)や仕口(しくち)で組み立てられています。

主屋 外観

主屋 和室

車いすのまま主屋内に入ることができます

長屋門 

構造:木造二階建て
屋根:寄棟銅板葺き(よせむねどういたぶき)
外壁・腰壁:漆喰塗り(しっくいぬり)、下見板張り(したみいたばり)
建築面積:67.41m²
延床面積:107.12m²

江戸時代末期(天保9年)に建てられたとされる長屋門形式の表門。 建築当初は北側を切妻(きりづま)、南側を寄棟とした茅葺き(かやぶき)屋根で、 部屋は土間のままでした。平成4年に半解体修理、平成20年に耐震改修工事を行い現 在の姿になりました。 横浜市認定歴史的建造物(認定:平成14年11月)

長屋門 外観(正面より)

長屋門 2階室内

土蔵

構造:木造二階建て
屋根:切妻銅板葺き(きりづまどういたぶき)
外壁・腰壁:漆喰塗り、洗い出し
建築面積:41.88m²
延床面積:57.87m²

大正15年に長男の誕生を祝って建築されました。平入下屋付き(ひらいりげやつき) 切妻の置屋根式(おきやねしき)、漆喰塗り(しっくいぬり)の土蔵です。戦時中は白い漆喰壁を目立たないように、黒く塗っていました。 横浜市認定歴史的建造物(認定:平成14年11月)

土蔵 外観

納屋

構造:木造平屋建て
屋根:切妻トタン波板葺き、下屋付き
外壁:板張り
建築面積:59.90m²
延床面積:66.16m²

建築年代不詳の建物。薪小屋として使われていましたが、農具の展示や収納の建物 として平成18年に解体修理しました。古い材料を再利用し、形も踏襲しました。 隙間を空けた板壁を用いた、風通しの良いこの地域独特の作りです。

納屋 外観

釜屋

構造:鉄筋コンクリート造平屋建て
屋根:切妻桟瓦葺き(きりづまさんがわらぶき)
外壁:下見板張り(したみいたばり)
内壁:土塗り左官仕上げ(つちぬりさかんしあげ)
軒裏・天井:檜皮葺(ひわだぶき)
建築面積:60.90m²
延床面積:39.92m²

平成18年に新築しました。釜屋と公衆トイレからなり、釜屋には昔なが らの大釜・ヘッツイがあり、イベント等の際に利用されています。

釜屋 外観

つどいの家

木造
平屋建て
床面積370.46㎡
バリアフリー

里山について知ること、楽しむこと、そして暮らしに活かすこと。
たとえば、森のお手入れで発生した木竹材を使って思い出をつくる。
大きな土間で、地元の野菜に毎週出会う。
「こういう料理にすると、おいしいわよ」 そんな会話が飛び交う朝市・・・
里山をとおして、人も出会う。
広場と、森を眺めながら、「語らい」と「里山体験」ができる場です。

つどいの家 外観

つどいの家 土間

つどいの家 板の間

管理事務所

木造
平屋建て
床面積145.75㎡
バリアフリー
授乳スペースあります。お声かけください

にいはる里山交流センターは「里山を舞台に、人・地域・自然の縁を育むビジターセンター」。
管理事務所のコンセプトは「気軽に立ち寄れる、地域の縁側」。
里山のことを知り、親しみ、そして大切にする。そんなストーリーを多くの人と分かち合いたいと思います。
ほかの市民の森の地図などもご用意。どうぞ、お気軽にお立ち寄りください。

管理事務所 外観

管理事務所エントランスでは、各種マップ類の配架、ボランティアによる手作り品の販売など行っています。

事務所内に授乳スペースあります。お声かけください。