横浜の北部・緑区新治地区には貴重な里山空間が残されています。地元農家の方々が連綿と耕し,手入れされてきた景観と,横浜市内ではほかに類を見ないほど生き物の豊かさにあふれている自然があります。数多くの方が訪れるだけではなく、森や川、谷戸田を保全する活動に取り組む市民団体がそれぞれにある場所です(新治・里山活動紹介へ)。
1)新治の水緑環境を守り、次世代へ引き継ぐため、現状の里山を形づくる水・緑環境資源の保全と育成を目指します。
2)市民が里山を楽しみ体験し、学び、里山を舞台とした交流を深める場をつくります。
平成13年8月、この地域に古くからお住まいになっていた奥津家の方々 から、家屋敷と緑地が横浜市へ寄贈されたことを受け、家屋敷一帯が「新治里山公園・にいはる里山交流センター(旧奥津邸)」として、生まれ変わりました。
広場や全天候型施設の「つどいの家」がつくられ、より多くの方に里山文化を楽しみ、学ぶことができるようになりました。また、管理事務所もつくられ、新治市民の森等の案内とともに、市内の里山に関する情報発信も行われています。
構造:木造二階建て 屋根:寄棟銅板葺き(よせむねどういたぶき)
外壁・腰壁:漆喰塗り(しっくいぬり)、下見板張り(したみいたばり)
建築面積:236.00m²
延床面積:314.39m²
平成6年に建てられた、屋根の形や土間をもつ間取りに、古い農家の面影を残す民 家造り。太い松の曲がり梁(はり)や、欅の大黒柱、幅の広い床板、木製の建具な ど、国産の銘木を贅沢に使って建てられています。昔ながらの木造建築の作り方で 釘を使わずに継手(つぎて)や仕口(しくち)で組み立てられています。
構造:木造二階建て
屋根:寄棟銅板葺き(よせむねどういたぶき)
外壁・腰壁:漆喰塗り(しっくいぬり)、下見板張り(したみいたばり)
建築面積:67.41m²
延床面積:107.12m²
江戸時代末期(天保9年)に建てられたとされる長屋門形式の表門。 建築当初は北側を切妻(きりづま)、南側を寄棟とした茅葺き(かやぶき)屋根で、 部屋は土間のままでした。平成4年に半解体修理、平成20年に耐震改修工事を行い現 在の姿になりました。 横浜市認定歴史的建造物(認定:平成14年11月)
構造:木造二階建て
屋根:切妻銅板葺き(きりづまどういたぶき)
外壁・腰壁:漆喰塗り、洗い出し
建築面積:41.88m²
延床面積:57.87m²
大正15年に長男の誕生を祝って建築されました。平入下屋付き(ひらいりげやつき) 切妻の置屋根式(おきやねしき)、漆喰塗り(しっくいぬり)の土蔵です。戦時中は白い漆喰壁を目立たないように、黒く塗っていました。 横浜市認定歴史的建造物(認定:平成14年11月)
構造:木造平屋建て
屋根:切妻トタン波板葺き、下屋付き
外壁:板張り
建築面積:59.90m²
延床面積:66.16m²
建築年代不詳の建物。薪小屋として使われていましたが、農具の展示や収納の建物 として平成18年に解体修理しました。古い材料を再利用し、形も踏襲しました。 隙間を空けた板壁を用いた、風通しの良いこの地域独特の作りです。
構造:鉄筋コンクリート造平屋建て
屋根:切妻桟瓦葺き(きりづまさんがわらぶき)
外壁:下見板張り(したみいたばり)
内壁:土塗り左官仕上げ(つちぬりさかんしあげ)
軒裏・天井:檜皮葺(ひわだぶき)
建築面積:60.90m²
延床面積:39.92m²
平成18年に新築しました。釜屋と公衆トイレからなり、工房室には昔なが らの大釜・ヘッツイがあり、イベント等の際に利用されています。
木造
平屋建て
床面積145.75㎡
にいはる里山交流センターは「里山を舞台に、人・地域・自然の縁を育むビジターセンター」。
管理事務所のコンセプトは「気軽に立ち寄れる、地域の縁側」。
里山のことを知り、親しみ、そして大切にする。
そんなストーリーを多くの人と分かち合いたいと思います。
ほかの市民の森の地図などもご用意。どうぞ、お気軽にお立ち寄りください。
木造
平屋建て
床面積370.46㎡
里山について知ること、楽しむこと、そして暮らしに活かすこと。
たとえば、森のお手入れで発生した木竹材を使って思い出をつくる。
大きな土間で、地元の野菜に毎週出会う。
「こういう料理にすると、おいしいわよ」 そんな会話が飛び交う朝市・・・
里山をとおして、人も出会う。
広場と、森を眺めながら、「語らい」と「里山体験」ができる場です。